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巡航の白波
治療を受けた後、攻撃力+24%、継続時間8秒。キャラクターが待機中でも発動できる。
使用キャラクター — 両手剣
物語
輝かしい過去の時代、純白の甲鉄艦「スポンジアン」はフォンテーヌ海軍の誇りだった。 その時代、巨大な重砲と頑丈な衝角を備えた甲鉄艦隊はフォンテーヌ廷の寵児であり、 グロリア劇場の時代には、観客は白い艦隊が魔像の軍団を掃討する物語に拍手喝采を送った。 スポンジアン号の艦橋に立つ傲慢な海軍司令官バザル·エルトンの姿は、彼女が退役するまで変わらぬ風景だった。 エルトンの一等航海士ナサニエル·ピックマンは、最終的に所属先を失うことになる。晩年は英雄の虚名の中をさまようしかなかった。 当時、海軍は艦隊がなくなったことから解散し、一時は羽振りが良かった海軍大臣も辞任した。 ピックマンは、フォンテーヌ廷を説得して装甲艦「スポンジアン」の引き揚げと再建をはかろうと長年奔走する。 だがその努力は実らず、フォンテーヌ海軍の再建に意欲を示したことも戦没者遺族から売名行為だと思われた… 最終的に残ったのは虚名と伝説、それから海軍司令官の持ち物だった、この白と青の剣だけだ。 「『スポンジアン』?ひどい名だな…ピックマンはどう思う?」 「ある独裁君主の名前ですが、彼とその王朝は実在しなかったかもしれません――」 「とにかく…思いつきで口をついて出ただけです。失礼しました、長官。」 「いや、ピックマン。この名前でいい。」 「そういう幻とも真実ともつかない感じは、私も嫌いではない。」 「スポンジアン」と「白き艦隊」が成した数多くの伝説は、グロリア劇場が壊滅してからしばらくの間、 エリニュス島に新しく建設された大歌劇場で人気の演目となった——公演中に事故が起きて、上演が禁止となるまで… 中でも忘れられないのは艦隊の最後の一戦、舞台上で十門の艦砲が繰り広げる壮絶な戦いである。 その詳細は、バザル·エルトン旗下の一等航海士の記録から復元されたものだ。 ピックマンもそのでたらめな行動について語ったことがないように、書くに値しないことだと思っていたのか、 それとも脚本家がこの詳細は予期される悲壮な叙事詩と合わないと考え、脚本から善意で省いたのかは分からないが、 バザル·エルトンは数年ぶりに艦に乗り込んだとき、整列したピックマンら乗組員に向かってこうささやいた。 「どうやら、今度こそ敵に向かって発砲できそうだな。」 それから歌劇場の演出と同じように、笑いながら大声で言った。 「どうやら諸君は、私がいないとダメなようだな。だが、昔話は後にしよう。」 「まずは、あの身の程知らずのデカブツを、大瀑布の下へと追い払うのだ!」