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錦の花と小祠の刀
通常攻撃ダメージ+16%、元素スキルダメージ+24%。付近にいるチーム内キャラクターがフィールド上で岩元素ダメージを与えた後、上記ダメージアップ効果が元の100%分アップ、継続時間15秒。また、装備者の防御力+20%。
使用キャラクター — 片手剣
物語
言い伝えによれば、狐族の有楽斎は酔っぱらった折に、森の舞台にあった金漆の御簾を切り裂いたことから、妖狸の長の恨みを買ったという。 そうした理由で刀はこう名付けられた——そして、月明かりの下で披露された妖狐の狂気じみた剣舞は、妖狸以外の見物人に逸話として語られたのであった。 その後、有楽斎は舞台を企画した妖狸に謝罪し、貴重な茶器と様々な宝を贈呈した。 「大手門」は、それまで彼と一度しか面識がなかったが、この件の仲裁に入ったため、名刀「御簾切」を贈られた。 民間の言い伝えには、少々誤りがある。それというのも、「大手門」はスミレウリの木と戦うただの変人ではなかった。風雅にも理解があり、演劇、玩具、衣装も好んでいたそうだ。 戦に向かう時は、いつも金の錦でできた秋草雲の縫箔を身に纏い、色鮮やかな模様を顔に塗った、独特の出で立ちであった。 しかし、古書や小説において、最後の戦いで金を飾った名刀「御簾切」を手にした姿は描かれていない。 数多くの逸話や史話の中で、彼の武器はいつも、彼自身と同じ言いにくい名を持つ「刀」だった。 彼が大小二本の刀を持ち、潮を切り裂く勢いで黒い妖魔と戦う姿を描いた絵巻はあったが、 当時の権威ある書『名物帳』によれば、「大手門」は異変が起きる前のある夏に、すでに「御簾切」を失くしていたのだという。 そのため、「御簾切」が果たして敵を斬ることがあったのかどうかは、酒を酌み交わしながら英雄の逸話について話す人々にとって、常に想像を刺激してくれるものだった。 文字がなく、歌だけで伝説や歴史を伝えてきた鬼族は、『名物帳』と異なる——あるいはそれを補足してくれるような物語を知っている。 ある祭典の相撲大会の後、「大手門」はなんと名刀の「御簾切」を武家の出身ではない裁縫職人に贈った。 その少女は彼の陣羽織からとれそうになっていた、金色の花の飾りを再び縫い付けてやった。だから彼は腰に下げていたそれを報酬として彼女に渡したそうだ。 「報酬がいらねぇとはどういう了見だ。よし、ならこうしよう。この刀をお前の鋏と交換するんだ!そしたら報酬にはならねぇだろ!」 「あぁ?あんだって?布を切るのに使えねぇだと?嬢ちゃん、天狗みてぇにつまらねぇことを言うんだな!」 「『平民と武家とは違う』ってのはどういう理屈だ!?小さいハサミで切れるもんなら、長いほうがもっと切りやすいだろ!」 「な、違っ!この刀をやるのは、元の主がうるさくて、名刀は棚に置いて鑑賞すべきだなんて言ってやがったからだ。」 「…贈り物なんかじゃねぇ、取引だ!しょっちゅうあの狐に刀のことを聞かれるくれぇなら、お前に布を切ったり服を作ったりするのに使ってもらったほうがいい!」 「大声を出すなだと?ああん?俺がうるせぇとでもいうのか?まあいい、目ぇかっぴらいてよく見てろよ——」 そう言いながら、鬼の大将は突然立ち上がり、名刀を鞘から抜いた。冷たい刃に、月明かりと祭りの煙が映る。 彼は躊躇うことなく自らの袖を切り落とした。そして刀を鞘に戻して姿勢を正し…真剣な面持ちで刀を錦の袖と共に差し出した。 普段は町人の前でも気にせず笑ったり怒ったりする、あっけらかんとした鬼人の武士だが、真剣な顔になるといささか凶悪な形相であった。 「ほれ、俺みてぇな裁縫ができねぇ荒っぽい野郎でも、この刀を使って布を切り落とせるぜ!あんまり俺をなめるんじゃねぇ!」 「っつーわけだ、この名刀を受け取ってくれ。こいつをうまく扱えるのはお前しかいねぇって信じてる。俺じゃ、こいつを壊すだけだからな。」 「家宝として保管しとけって?ハハッ、俺も考えたことはあるんだけどな!でもそれだと名刀を使う場面がなくて、ちともったいねぇだろ。」 「有楽斎がこれを知ったら、きっと俺をつまらない、風流の分からん奴だとあざ笑うだろうな。」 そのとき、鬼人が見せた真剣な顔は、平民であった仕立て屋の少女を驚かせた。 彼女が恐る恐る貴重な礼を受け取ると、お調子者の武人は大声で笑い、満足そうに去っていった。 こうして、「大手門」はまた町民から「大馬鹿」という素敵なあだ名をもらうことになったが、本人はあまり不快だとは思わなかった。 喜怒哀楽の激しい彼は、長くも短くもない一生の中で、多くの友人と知り合い、多くの命を守った。 異変の後、無数の命を救った神、狐、妖怪、鬼、人を祀るために、文字なき錦の絵巻を作ったとき—— 仕立て屋は彼に名刀を返せなかった故に、敵陣において刀が彼の助けにならなかったことを遺憾に思い、二本の刀を振るう彼の威厳ある姿を縫い留めた。 が…それはまた後の話だ。そうなる前に、有楽斎は民家に下げ渡されたことを、あと何年か嘆かなければならなかった。 「大手門」と同じ氏を持つ鬼族の後継者は、昔と変わらぬ華麗な名刀を手にした、もはや少女ではなくなった仕立て屋を見て、昔を思い出しながらこう語った。 「伯父は刀を拭く時、よくため息をついていた。なぜ有楽斎様がこのような美しい品を、自分のような粗野な人に託したのかと。」 「『こいつは世の繁栄を楽しんで、あらゆる賛美を受けるべきだ。殺しや怒りで汚すわけにはいかねぇだろ?』」 本題に戻すが、少女が刀の戦場以外の使い道に気付いたのは、彼女が例の絵巻を作るよりもかなり前のことだった。 あの頃、鬼人の千代が華麗な十二単を身に纏い、刀を手に踊る姿は、まるで春風に舞う花びらのようにきらびやかだった。